2005/05/27 | 官僚・談合・天下り | |
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| 昨日の続きです。
てなわけで、つまり「官僚・談合・天下り」は、
日本が共産主義の成功例だと言われることの核心であって、
自由資本主義という面において、最近までの日本は大きな嘘だったのでした。
しかし、じゃああらためて資本主義にしていくかと本気で考えると、
資本主義には「バカは死ね」的なものも含まれている訳で、
資本主義にしてしまえば、今後、頭の良いわるものが台頭してくることは必至です。
今までは、倫理観のある「いい人」が、「官僚・談合・天下り」をやることで、
日本型共産主義をある程度成功させてきたわけですが、
その構造は帝国主義と同じかたちをしているので、
昨今、役人(の幹部)達のモラルがあまりにも下がり、
かつ、景気が悪くお金が足りなくなってしまった状態では、
構造が腐敗してしまっているため、これでは資本主義のほうがまだマシに見えてきたというのが
最近の一連の流れでしょう。
今までは確かに、談合にて税金を再分配し、学生気分で会社に行っている人達にも、
安定した雇用をもたらすことは良い面もあったのかもしれませんが、
例えば200のお金があって、官僚100、労働者100と分配していたとして、
お金が足りなくなった時、官僚は弱い人間なので、自分を100のまま、
労働者を90、80と減らしていくでしょう。(もしくは200を維持するために税率を上げる※)
この弱さは官僚であっても労働者であっても、人間だったら持っているもので、
誰だって生活レベルを落としたくないですし、あまり官僚を責めるべきではないと思います。
そして、官僚+役人+企業幹部 が全体の人口の51%を占め、
労働者人口が49%であれば、選挙によって、その労働者にとっての地獄は正当化され続けられます。
2004/10/3 にも書きましたが、そういう場合、労働者は蜂起するしかありません。
「民主主義/デモクラシー」がイデオロギーと対決し、敗北する。つまり多数決の限界です。
そこで、蜂起するのも面倒くさいので、例えば、こんなに世知辛い世の中ならば、
労働者だけで500人くらい募って、山奥で暮らせば、
それなりにきちんと自給自足できるのではないかと(共産主義/コミューン)思ったこともありますが、
おそらく、しばらくしたら、他国(500人の外)に、政治的/軍事的に攻め込まれるでしょう。
やはり、500人そのものが強くなり、外部からの侵略から身を守るために、
社会は日々進歩しなければならないようです。
その点、資本主義は、自己実現(自己の利益の追求)というものを許可することで皆頑張り、
結果的に国も対外的な強さをつけるようになっているのでしょう。少し良く出来ています。
つまり現在日本で行われている(と信じたい)の構造改革とは、それが良いか悪いかは置いておいて、
国民に頑張らせて、国を豊かにし、国際競争力をつけようと言うことです。
しかし、やはり資本主義には「バカは死ね」的なものが含まれている訳で、
そして、善悪関係なく、やっぱりお金本位の世の中になります。
僕は時々、今、世界で最も大きいお金を動かすことの出来る人が、
いい人なのか、悪い人なのか、すごく気になったりします。
かといって性善説に基づいた共産主義はお金が不足すると上手く行かないし、難しい所です。
共産主義も、上に書いた、「倫理観のある「いい人」」 に、
決定権を委ねなければなりません。それを量るのはとても難しく、ヒットラーを生むかもしれません。
ここまでグルグル考えて、資本主義でも共産主義でも、共通して言えることがあることに気付きます。
それは、いかに「いい人」を見つけるかということが重要となるということです。
「いい人」とは何でしょうか。逆に言い換えれば、「誰も不幸にしない」こととも言えます。
そして、「誰も不幸にしない」というのはつまり倫理観だと思われます。
しかし、頭が良くて倫理観があっても「人」であれば、また個人的な利害関係やお金により、 自分自身の思考にモヤをかけてしまうので(自己欺瞞的利己)
現在の選挙制度が抱えるような先述の問題が含まれています。
そこで、投票すべきは人(脳)に対してでなく、法/知識/記憶 に対して行われるようにすれば良いと思われます。
「脳」つまり「判断」は皆で行います。「頭が良くて倫理観のある法」を※分散ヒューマニングで※パワーサーチします。
サーチエンジンは、一見同じような石ころの集合体から、ダイヤモンドの原石を見つけ出して
上位に引き上げ、より多くの人によって可視状態となるように配置します。
しかし、これだけでは評価が不十分です。なにせロボットがやっていますから。
これには、具体的には、人間が丁寧に評価した信頼関係によってグリッド化された、
オープンなネットワークシステムが解決をもたらすと思っています。
2004/5/26 にも少し触れましたが、
法(つまり記憶)を「可能性」として皆が作り、それを信頼するか信頼しないかを、
相対的/量子的に管理できるシステムが必要となります。(信頼主義社会)
そして、信頼できる「法/知識/記憶」を世界の対話テーブルに引き上げ、
全地球市民によって可視状態にし、思考可能とする(知識を開放する)ことが重要だと思われます。
人類は最適なシステムを得て人類脳の限界に挑み、
それでもダメだったら、諦めるしかないと思います。
※分散ヒューマニング:オリ単:分散コンピューティングの人間版。
※パワーサーチ:オリ単:分散ヒューマニング/分散コンピューティングの並列処理を使い、高速に検索すること。
※もしくは200を維持するために税率を上げる:
これは正に「性善説的な共産主義」を否定する決定的な理由になりえます。
政府がこれを行う時(まさに今の日本)国民から搾取し、
「官僚・談合・天下り・大企業(つまり見えている人)しか救わない」わけです。
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