2004/10/03 18民主主義


小さい小さい国に、100人の国民がいたとする。

そのうち、40人は隷属して働いている。そして1人が2.5人分の過酷な労働をする。

出来た生産物を、100人で分けると、1人ちょうど1人分である。

残りの60人は遊んでいる。もしくは仕事をしているフリをしているか、

自分でも遊んでいることに気づいていない。



あるときその国は民主化された。全ての政策が投票で決められるようになった。

40人は、公平に労働する仕組みを支持し、60人は、文化だとか哲学だとかを

高める為にと、やはり40人に労働させる仕組みを支持した。



投票の結果、票は40:60で、40人に働かせる仕組みが採用された。



40人は蜂起(uprising)するか、亡命(defection)するかしかない。



40人はマイノリティーである。蜂起は強者が弱者を支配するという理論の上に行われるので、

倫理的には自己矛盾を含んでいる。だから亡命するしかない。



亡命することが許されていなければ、蜂起するしかない。




<前へ  次へ>

INDEX

AliceGallery StrataDictionary

(c) 1995 - 2022 AliceGallery