2005/01/13 | 日本での研究開発 | |
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| 青色発行ダイオードの開発会社には、自由に面接を受けて参加でき、脱退もできる。
今まで頑張った人達が、自分の成果を独り占めしなかったために、研究室を作る事ができただろう。
そしてその施設を使って、今回発明は行われた。
発明した本人はその会社を選ばないこともできたけれど、選んで所属していただろう。
研究室というからには、最初から成功するかは誰にも分からなかっただろう。
成功しなかった場合は、何食わぬ顔で給料をもらい続けていただろう。
それでもその他の部署の労働者は、研究室の維持分も稼いでいたのだ。
そういったことは今日も各企業で普通に行われている。
今回、支払命令が最終的に通ったなら、企業による技術研究に抑制がかかるだろう。
法律は知らなかったでは済まされない。まして自分の会社の規約や、
自分が最も関わっている知的財産の取り扱いなど、少なくとも把握しておくべきだろう。
いや、知っていて、まだ実績が出ていなかったから確信犯的に知らん振りしていただけかもしれない。
成功したから、後出しで、「俺のために会社を変えてくれ」というのはおかしい。
「日本の会社の報酬制度に問題がある」などと言うのは、お金が欲しい自分を正当化する為の
言い訳にしか聞こえない。
休みたい人が「日本人は働きすぎる」とか言うのと同じ。
人間は自分に都合の良い1行文を探してくる。
「特許出願権は個人にある」というのももの凄くおかしくて滑稽でさえある。
それは本来、自分で選べることだ。街の発明家だって実際に居る。
会社というアツマリは、何のために多額の研究費維持費を出すのだろうか。
スタッフは、みんなで幸せになるためにその頭、手足、胴体となり、心臓は皆に同じように
新鮮な血を分け与えている。心臓が血を独占するのはおかしい。そうすると、
きっと心臓も動かなくなる。素人がワクグミを変えようとすると、アツマリ自体が崩壊する可能性がある。
自分で会社を立ち上げ、自分で稼いで、そして研究することを選ぶことだってできる。
それが不可能だと感じるのなら、何故不可能なのかを考えて欲しい、
そしてその不可能を埋める為に、他のスタッフがどれだけの血を分けてくれているかを
考えて欲しい。そしてそれに気付いたなら、既にある会社のルールくらい守って欲しい。
会社は、今まで会社を上手く存続してきた経営陣によって会議を開く。
今回のその利益を使って、研究所を建てるために稼いでくれた労働者に還元したり、
更なる大規模な研究所を建てる。そのギャンブルは研究者本人1人のためのものではないのだ。
そしてそのことは前もって規定されている。そしてその会社への所属は自由な意思で行われる。
その「法」が、その会社の経営に詳しくない人達による裁判によって
外部から覆される可能性があるというのならば、会社なんて怖くて運営できない。
しかし、個人がそんなにも欲張って200億ものお金を得て、それをどうするつもりだったのだろう。
自分は頭がいいから、そのお金を研究費として上手く使える。というのなら、それもおかしい。
今回会社の決めた報酬は数万円だったらしいけれど、なにもそれで終わりではなく、
例えば会社に居続けたならば、当然出世できただろう。給料も上がっただろう。
そして、研究者のリーダーとなり、大きな予算で更なる研究を続けられただろう。
今回実績が作れた為、今後は、前もって、会議等で成功報酬を決めても良いだろう。
このまま裁判が続けば、おそらく、日本の研究開発に関する報酬は確かに低いという前置き付きで、
報酬は企業側の主張を大幅に認める形で解決しただろう。良くも悪くも、それは規定された法であるからだ。
企業も研究者も、ルールは前もって決めておき、そしてそれを守ることが最も重要だろう。
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