2005/08/16 | trustism | |
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| ずっとA社のサービスを使ってきた。しかし今日、B社が営業に来た。 僕はA社に信頼を寄せているので、いくらB社のサービスが良くて安くても、 A社をのサービスから切り替えようとはしない。
よく、「ここはビジネスライクに」とかいう言葉を聞くけど、 「ここは人間関係を無視して」の代名詞として使われることが結構ある。 コストやサービスの面で、下請け企業を変えたりするときには良くあることだ。 確かに、自由競争、企業努力。生き残る為には、お金が必要だ。
しかし本当は、競争には、どれだけ上手に信頼関係を構築できるかも含まれている。 コストとサービスだけに気を配って失敗し、「癒着だよ。ずるいよ。」などと言っても、 誰も助けてはくれないだろう。
「お金」は価値を具体化したものだけれど、数値化が不可能な価値も、 確かに存在する。それは一瞬共産的に見えるけれども、よくよく考えれば、 「真・資本主義」であることが分かる。 そして既に、世界中でその仕組みが動いており、 この国はそれについて少し得意であることも分かる。
人間関係は面倒くさい。だからつい「ビジネスライクに」と言って、 アメリカ型の営業形態にしてしまいたくもなる。 しかし最初は良いけれど、そのうちその形態が、ただの小売(B2C)であり、 人と人との間に数値化不能な価値を生まないものであることに気付くだろう。
しかし、「真・資本主義」は、人間の特徴を捉えすぎている。 あらゆる人間の欲望を実現可能としてしまう。 それに比べたら「お金が欲しい」なんて健全そのものだ。
「資本主義」は、「真・資本主義」を抑制するための、良いルールとなっているだろう。 しかしそれは掲げられた言葉でしかなく、やっぱり実際に動いているのは、「真・資本主義」なのだろう。
それは良いとも悪いとも言えないだろう。何故ならそれは、「人間」そのものであり、 人間が人間のことを良いとか悪いとか言うことには意味が無いと思うからだ。 |
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