2020/07/18 26Humility (of god's speed)


「宇宙速度」の、違うアプローチでの解釈について書いておきます。

私たちの脳の、エミュレーションとシミュレーションは、
それ自体にとても時間がかかっているように思えます。

意思決定に何の迷いも無いものは、宇宙速度に近いように感じられます。

これも言葉の定義の問題ですが、それを「謙譲」と言うことにします。
基本的には自分に正直であり、できれば他者にも正直であるということです。

あらためて「謙譲」について記述します。
「謙譲」(Humility) とは、自らのすべてをさらけ出して生きることだと考えます。
隠し事をしない。何かの技術を独占したり、真実を隠したりしないことです。
自分の無能も有能も隠さないことです。
これは一概に良いことだとは言えないと思われます。
自らの生命を危険にさらす危険性が多々あるからです。
誰かに強要したり、目指したりするように勧めるのも良いこととは言えません。※1

自らの全てをさらけ出して生きることは、
つまり森に生えている「木」のように生きることだと考えられます。
自分の武器も弱点もさらけ出します。

しかしその、世界と一体化しているように見える「木」でさえも、
宇宙に完全に祝福されてはいません。
自らが生きるために、宇宙(自分に対して世界側)を少しずつ修正することによって生きています。


さて、自らの全てをさらけ出して生きることを、頭と心で想像して、世界を考え直した時、
「恥」(shame)は、存在しないことに気づきます。
強いて言うなら、実際に人に迷惑をかけることは恥だと言葉を定義できますが、
人間の心に、先験的に浮かんでくる、あらゆる欲望も、恥ずべきものではないと、つくづく思われます。

恥は、社会的倫理に反した欲を持ったことを、責められ、虐げられる不安です。


日本人の侍魂(さむらいだましい)に、「恥を重んじる」みたいなのが期待されていて、
観光にも役立っているかもしれませんので、
それであれば、「日本人は恥に詳しい」みたいに設定して、上手に昇華したいところです。

常識では軽蔑されるような願いを打ち明けられる他者が、全ての人に居る状態が望まれます。

参考:ウルティマ「謙譲」
参考:年をとった鰐

※1:生命の危険が、相対的に無い側が、真実を隠すことで何らかの「牛耳り」を
行うのであれば、それが相対的に悪いということはできるかもしれません。



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